別会社を設立で節税対策

一般的に使われている会社を分社化する節税対策について、ここでは解説していきます。

法人税の削減ができます

節税の方法はいくつかありますが、その一つとして会社の分社化が使われることがあります。一つの会社を大きくするのではなく、会社を分割するのです。

その理由はいくつかありますが、たとえばその理由の一つは、利益が800万円を境に法人税の税率が変わるためです(資本金1億円以下の法人の場合)。利益が800万円以下の部分は法人税は低く設定されているのです。

そのため、利益を一つの会社に集中させず、別会社に利益(法人所得)を分散させることで、800万円以下の低税率部分を有効に活用できるのです。

おおよそ下記のような法人税率(実効税率)になり、このように利益が800万円を越えると、それだけで法人税が約10%も増えることになります。

法人税率(環境によって多少の差が出ます)

800万円以下部分 :約22%
800万円以上部分 :約34%

たとえば、毎年の利益が1600万円の会社の場合、別会社を設立してそれぞれ800万円ずつの利益になるよう調整ができれば、法人税率は約22%に下がります

法人の利益が1600万円を超えるのであれば、会社を分けると税制面で有利にできるのです。

会社間での利益調整

法人税率以外にも節税になるメリットがあります。実際の業務を伴う必要はありますが、2社が異なる決算期を定めれば、会社間での利益調整もできるようになります

たとえばA社とB社とに分け、A社が儲かりすぎている場合、決算末にB社へ仕事を発注することにより、損金を発生させることができます。

消費税の優遇も受けれます

新会社を設立した場合、最大で2年間の消費税支払いが免除されます。消費税が10%と高くなっているので、これが免除されるだけでも大きな効果があります。2020年現在の消費税法においては、2年前または2期前の売上が1000万円以下の場合、消費税の納税義務が免除されます。

ただし、これらの恩恵を受けるには注意点があります。資本金が1000万円未満の法人でも「課税売上高と給与支払額の両方が1000万円を超えると、消費税の優遇措置を受けることができません。

新設法人設立の事例(2020年設立)
(年間売上2000万円 資本金500万円 人件費1000万円以下)

2020年度・・・・・・消費税納税義務無し
2021年度・・・・・・消費税納税義務無し
2022年度・・・・・・消費税納税義務有

交際費の限度額を増やすことができる

交際費は原則として損金不算入ですが、中小法人の場合には年800万円まで損金に算入することができます。

そのため、多額の交際費を使っている企業の場合には、分社化して別会社を設立することで、交際費の限度額を増やすことができます。

2社の交際費の損金算入枠合計 1600万円(800万円✕2社

資産の共同購入と少額減価償却資産の特例が使える

中小企業は「取得価額30万円未満の減価償却資産の損金算入の特例」を活用することができます。

取得価額が30万円に満たない減価償却資産の取得価額は一括して損金算入できます。これは有効な節税方法の一つとなります。しかし、30万円を超える備品が必要となるとき、30万円を超える備品でも、同じフロア内にオフィスを構える2社が共有することで、その資産の取得価額も一括して損金算入できます。

資産を2社で共同購入した場合の各社の取得価額は、その資産の持分比率に合わせて購入費用を按分した後の金額となります。その金額が1社あたり30万円未満であれば、その購入にかかった費用は2社とも一括して損金算入できます。つまり、資産を2社で共同購入することにより、この特例の30万円未満という制限を、30万円✕2社分の60万円未満まで広げることができるようになります。

※この特例には上限額の制限があります。30万円未満の資産の取得価額の期中合計額が300万円までが適用対象となります。また、租税特別措置法上の特別償却や税額控除とは重複適用はできません。

2社から退職金が取れる

また、分社化した2社の役員になることで、それぞれの会社から退職金を受けることができます。そしてその退職金には優遇税制の適用があります。

  • 1.在任年数に応じて控除額がある
  • 在任20年までは1年につき40万円
    20年以上の部分は1年につき70万円の控除があります。

  • 2.2分の1だけ課税
  • 退職金から1の控除額を控除された算出金額から、その半分は無税で課税されません。

  • 3.分離課税である
  • 他の所得とは合算されずに税率が算出されるため、累進課税の高額バンドにならず、税率が低く抑えられます。

2社から退職金を取る時の注意点

役員を兼任している社長職や会長職などで退職を2度される場合の注意点があります。

  • 1.在任年数の控除について
  • 複数の会社を退職する際、最初に退職した会社から次の会社を退職するまでの期間が4年間を超えているかどうかがポイントです。4年以内に2社を退職する場合には重複する在任期間については退職所得控除を受けることができなくなります。

  • 2.2分の1課税について
  • 2分の1課税を活用できるのは、1社につき在任期間が5年を超える場合のみです。

分社化の注意点

税務調査で租税回避行為とされないためにも、分社化する適切な理由が必要です。しっかりと分社化する必要性があったと言えるようにしておくべきです。事業の役割分担のためや、違うビジネスの切り離しのためなど、理由を明確にしておきましょう。

それと、分社化によるデメリットも考慮しておく必要があるでしょう。まず、財務手続きが煩雑になります。そして2社分の決算手続きが必要になります。それらのデメリットを上回るメリットがあるかどうか考える必要があります。

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