医療法人成りでの節税メリットとは

医療法人成り

医療法人設立のメリット

医院経営が儲かってくると、医療法人成りをした方が得らしいという声が聞こえてくるようになります。
実際には医療法人成りでどのようなメリットがあるのでしょうか。

クリニックの場合、ドクターは一人で他は全員スタッフという、みかけは個人診療所と変わらないですが形態はしっかりと医療法人になっているケースがときどき見受けられます。それは、「一人医師医療法人」という
制度があるからです。

昭和60年の医療法改正により「医師若しくは歯科医師が常時1人又は2人勤務する診療所」も法人化(通称「一人医師医療法人」)の途が開かれ、小規模な診療所においても医療法人を設立することが可能になりました。

医療法人のメリット

医療法人という形態を選択すれば、法人としての様々なメリットを享受することができるようになります。

(1) 所得税から法人税に変わる

個人経営では所得税が課せられます。その所得税は累進課税制度になっていて、所得が増えれば増えるほど税率が高くなります。最大で55%にまで高くなります。

しかし医療法人であれば法人税が課せられます。法人税の税率は高額になっても一定です。しかも法人税の最高税率は、いくら所得が高くても税率は一定で、所得税よりも低く設定されています法人化のメリットとしてわかりやすい部分は、この最高税率の低さとなります。

(2) 給与所得控除で経費の二重控除ができる

院長は、法人化後は理事長となり、 所得の区分が「事業所得」から「給与所得」になります。 そのためサラリーマンにも認められている、出費のあるなしに関わらずに一定額の「給与所得控除」が適用されることで、個人の節税になります

(3) 所得の分散が可能

法人化により、所得を「法人」と「理事長」、さらに家族の「理事」などの給与に分散することができます。このことにより累進課税の税率低下を狙うことができます。それにより節税につながります。

家族の理事としての給与額も、個人診療所の専従者より医療法人の理事の立場の方が責任があるということで、ある程度の高額でも認められやすくなります。

(4) 退職金が出せる

個人経営では、勤続年数にかかわらず院長だけではなく院長婦人においても「退職金」を取って経費とすることができません。しかし医療法人の場合は、退職時には継続年数に応じて退職金を取ることができて、退職金を支払った医療法人は、その額を損金として計上することができます。また、退職金にかかる退職所得は税率的に優遇されていて、納税が少なくて済みます。

その退職金準備に使える生命保険がたくさんあり、生命保険を有効活用して退職金の準備ができるようになります。

(5) 生命保険料が経費になる

病院経営においては、一般的な企業に比べて理事長の役割が重要です。そのため、万が一のリスクに備えて、大きな生命保険に加入してリスクをカバーすることが多くなります。

しかし、法人化をしていない場合、この生命保険料が経費にならず、税金を払い終わったお金(=可処分所得)から保険料を払わなければなりません。

しかし法人化すれば、契約形態によりますが、保障のための大きな保険料が会社の経費にできます。つまり、保険料は税金が課せられる前の費用となり、税金を払い終わったお金を使う必要が無くなるのです。
同じ金額でも、課税前と課税後のどちらで支払うかで手元に残るお金のインパクトがまったく違います。保険料が会社の経費にできることは法人化の大きな大きなメリットになります。

(6) 旅費の日当の支給が可能になる

個人経営では、院長が学会などで出張しても「日当」という経費を支給することはできません。
しかし法人では、戦略的な旅費規程を整えることで、院長や院長夫人の国内/国外の出張で、「日当」を出すことができるようになります。

日当は税制上、非常に優遇されており、日当を支払う会社は損金として出すことができて、受け取る個人(理事長や理事長夫人)はまったくの非課税でお金を受け取ることができるのです。

私たちは「戦略的な旅費規程」を作成するコンサルティングも行っているので、そちらも参考にすることを強くお勧めしています。

節税できる旅費規程
(医療法人にお勧めの節税できる旅費規程)

(7) 資金繰りが改善できる

社会保険診療報酬に対する源泉徴収がなくなります

診療報酬から天引き(源泉徴収)された源泉所得税は、所得税の前払いという性質を持っているため、確定申告において精算手続きをして取り戻すことになります。

しかし、医療法人になると診療報酬から源泉徴収はされずに全額が振り込まれるのようになるので、手元のキャッシュフローが楽になります。

(8) 欠損金の控除期間が9年間になる

法人の赤字(欠損金)は9年間も繰越控除できます。 個人事業の場合は青色申告者の場合でも最長で3年間だけです。

法人の欠損金は、財務会計上の「赤字」のことを指します。ある年度の利益がマイナスになれば、それは欠損金が発生したことになります。

欠損金の繰越控除で、この欠損金が発生した翌年度以降、繰越期限が切れるまでの9年間(平成30年4月1日以後に開始する事業年度において生じた欠損金は10年間)のうちに会社の利益がプラスになった場合、欠損金のマイナスと利益のプラスを相殺できるという制度です。つまり現在の「赤字」で将来の「黒字」を相殺できるという制度です。

個人事業のままの場合では、青色申告で最長3年間しか繰越控除ができないため不利なのです。法人化することで、赤字を9年間持ち続けることができます

非常に多岐にわたる医療法人化のメリット

このように、多岐に亘って医療法人化のメリットがあります。そのため前向きに医療法人化を検討していくべきでしょう。

また単純な各種メリットだけではなく、医療法人化することにより、診療所だったところが「医療機関」として社会的信用を確立することにつながります。また、診療所の経営体質を強化することにもつながってきます。

あえて言う医療法人化のデメリット

医療法人は医療法で規定される法人のため、多少の規制や制限が発生します。しかしそれは一般的で当たり前のことではあります。

(1) 医療法により法人での事業範囲に制約が発生します(医療法人の付帯業務禁止規定)

(2) 剰余金の配当禁止規定があるため、株式会社のように出資に対する分配ができません。役員報酬以外での資金は自由自在には処分できなくなります。
しかし、この課題は生命保険の活用でクリアすることができます。その方法についてはご相談ください。

(3) 行政官庁の指導監督が強化されます。医療法人の資金を投資に運用したり、個人的に利用することができません。

(4) 厚生年金に加入しなければなりません。法人として当然のことではありますが…

(5) 個人事業経営の時の「小規模事業共済」は解約しなければなりません。

(6) 退社時および解散時において、拠出金(出資金)を超える剰余金(保有している税引き後利益)があったとしても、それは個人に帰属することなく、 国や地方公共団体、または他の医療法人に帰属することになります。解散時等の財産の帰属についても、後継者や引退時の売却の可能性などを検討する必要があります。この課題は、利益が出ている多くの医療法人の悩みどころになっていますが、私たちが提案している生命保険の活用で問題を解決することができています。詳細については金融庁の指導により文面に落とすことはできません。直接説明しておりますので、ご興味があればお気軽にお問い合わせください。

まとめ

医療法人の設立は、 通常の法人とは違って行政の許可が必要なため、検討開始から実際の設立までは時間を要します(1年以上かかるケースもあります)。そのようなことも考慮に入れて法人設立を検討していかなければなりません。しかし、医療法人化のメリットは多岐に亘るので、前向きに検討していくべきだと思います。私たちも医療法人設立については総合的にサポートしていますので、どんなことでもお気軽にご相談ください。

医療法人における生命保険の活用

顧問の税理士や金融機関というのは法人向けの生命保険活用のプロではないので知らないのですが、医療法人経営にとって非常に有利となる「生命保険の活用方法」があります。

創業から20年で、当社からの保険活用提案を導入いただいた企業数は3000社を超えました。その中には数多くの医療法人のお客様がおります。

私たちは生命保険の提案だけではなく、理事長にとって有利な会社運営ができるように、経営全般に対しても幅広くアドバイスをさせていただいております。

生命保険を中心とした、医療法人の理事長にとって有利な会社経営を実践するために、ぜひ当社の力をご活用ください。

また、実際の保険導入で現在の顧問税理士先生に保険活用方法をご納得いただけないような場合には、私たちの保険提案手法を正しく理解し、実際の導入まで支援できる全国展開をしている会計事務所を無料でご紹介できますので、必要な場合にはこちらも併せてお任せください。



 

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