-税金対策コラム

vol.80

非常勤役員の報酬はいくらが妥当?

  個人経営の会社は代表者の家族(妻、親、兄弟)などを非常勤の役員として 登記しているケースが多く見受けられます。

家族を従業員やアルバイトとして雇用する場合、他の従業員と同様、労働の対価として給与を支払うことになりますが、実際会社には来ていなかったり、経営の相談相手や簡単な経理のみをお願いするなど、せいぜい2~3日の労働しかしていないと、給与額が労働に見合わないとして給与を過大に取ることが否認されるケースがほとんどです。

反面、非常勤の役員として登記した場合の給与は役員報酬として認められます。 役員報酬は労働対価ではなく、会社経営の委任によるものなので、出勤日数などはほとんど考慮されることなく、否認もされません。

ですので、同族会社には家族の非常勤役員が多く登記されているのです。

ところで、その非常勤役員の報酬はいくらが妥当なのかという問題です。

委任によるものですから、いくらでも好きな額を報酬としたいところですが、しっかりと判例が出ていますのでご紹介します。

平成17年12月 国税不服審判所の判決
非常勤取締役に対する役員報酬について、類似法人から算出した報酬額を適正と判断した事例の判決内容によると、非常勤役員に対し、月額300万円(年間3600万円)を報酬としていたが、税務調査により過大であると否認された。不服審判所の判決によると、月額15万円×12ヶ月の年間180万円が妥当と判断されました。

ですので、経営者の家族の非常勤役員の報酬は15万円程度が妥当ということになります。
経営において重要な役割を担っていたり、現場指揮など常勤役員並みに働いている場合はこの限りではありません。

非常勤役員に対して生命保険をかけることができます。

報酬を過大に支出することはできませんが、役員を対象とする保険には加入することができます。

経営者が決算対策によく用いる、逓増定期保険や、がん保険平準定期保険などに加入することができますので、否認されそうな過大報酬を考えるよりも生命保険で決算対策を考えてみるのが得策かもしれません。

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